M6サイズで読書記録
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本記事では前回(M5サイズ)に続いて、2024/4/28(日) に実施したシステム手帳ワークショップ『智文堂の「手帳どう?」〜#システム手帳で読書会〜」のために事前に作成した、M6サイズのサンプルをご紹介します。

ここでの「書誌情報」は、書名/著者名/出版社/発行年など、本を特定する基本的な情報を指します。

前回のM5は、すぐさま紙面が埋まる気楽さがありますが、言葉を返せば「あまりたくさん書けない」のでもあります。もうちょい書きたい、と感じたら、M6への移行はいかがでしょう。M6の手帳にはM5のリフィルも綴じられるので、1冊にまとめて保管も可能!

題材

サンプルで取り上げた書籍は信田さよ子著『家族と国家は共謀する – サバイバルからレジスタンスへ – 』角川新書です。図らずも M5サイズと KADOKAWA つながり。これも図書館で借りたゆえ実物がなく(おいおい)ヘッダー画像では『タフラブ 絆を手放す生き方』dZERO と一緒に撮影しました。

本の装幀と帯がネガポジ反転している感じでカッコいい😎

今回も1枚に1冊の方式で。リフィルは3種類。リンクは本記事内の詳細へジャンプします。

M5と同じく、表は書誌情報(ほぼ共通)で、裏に書く内容をリフィルごとに変えています。順番にご覧いただきましょう。

〈瀧〉

表はこんな感じ。リフィル説明ページはこちら

全く馴染みのない方もいらっしゃると思いますが、私が学生のころはまだ図書館に「カード目録」というシステムが残存していまして(名称を確認しようとネットを検索したら、松竹大谷図書館の主任司書の方が報告されているクラウドファンディングの記事を見つけました。ここにカードの写真がたくさん出てきます!)、その懐かしのフォーマットを模してみました。

リフィルを横置きで使っています。ん〜〜😙それっぽくてお気に入り。

複数の図書館用品のカタログによると、国際標準規格(ISOのことかな?確認できず)では、目録カードのサイズは 125 × 75 mm だそうです。M6とだいぶ近いやん! (喜)

裏面に書いたのは本の目次です。

目次は省略が難しい情報です。M5ではまず収まらず、M6も慎重に配置しないと「ギャーーーあと一文字がどうしても入らないーーー!」などの悲劇が起きがち。(経験者は語る)

章の数を数えて、リフィルの行数に応じて段組を計算し、一番長い章見出しを基準に、詰め詰めで書いていきましょう。別紙に書いて紙幅に収まるかチェックすると確実。『家族と国家は共謀する』では2段組にし、長い章は二行にわたり、かつ補助線(中央のうねった点線)を添えました。

〈瀧〉は罫線に水しぶき風の点を打っており、線の長さを 1/2, 1/3, 1/4, 1/5 に分けるガイドになっているので、目録のようにインデントや字下げを揃えたい形式には、目印にお使いいただくと便利です。

〈澪〉

表はこんな感じ。リフィル説明ページはこちら

水面のキラキラをイメージしている色の入った方眼をヘッダーとフッターの境界とみなして、その間に収まるように書誌情報を書きました。

日本語表記は書籍っぽさへの憧れから縦書きしたいのですが、KADOKAWA のようにローマ字表記だったり、翻訳もので原題や原著者を縦書きできない場合も、方眼罫なら自在にレイアウトできる感じがあっていいです。

裏面には、印象に残った一節を書き抜いています。M6サイズはM5サイズに比べると格段に書ける量が増えて「どう削るか」の苦心が少し軽減されるのはうれしい。

〈満〉

表はこんな感じ。リフィル説明ページはこちら

M5サイズでご紹介した〈月〉のサンプルに少し似ていますね。円の中に書名、上下の横罫に著者・出版社・発刊情報など。

円の中に、主題と副題をバランスよく一発で書くのは難易度が高くて(この書籍は文章に近い文字数があるのでなおさら)、主題だけ書く → 色の淡いペンで副題を小さく横書きする、という、ちょっとズルをしました。

ペンを一本で収めたい場合は、副題も横罫部分に書いてしまってもいいかも。円周に書く離れ業もあり。何にせよ、自由度は高めのリフィルだと思います。

裏面には、出版社(編集者)が公式で出している書籍の紹介文を書き写しました。紙の本なら、カバーの袖の部分や裏表紙に書かれていることが多いです。分量的に、M6サイズに記録するのにピッタリ。

バリエーション

〈瀧〉のカード目録タイプは、せめてもう一冊サンプルがほしいと思い、今西錦司編『大興安嶺探検』朝日文庫をチョイスしました。共著者の数が多いので、趣が変わるかなと思いまして。

ページ数が多いゆえ目次は全部はとても書けず(書く気にもならず)大見出しのみ抜粋しています。ギャラリー3枚目、5ページにまたがる目次の一部を御覧じろ。

〈満〉は、余白に装飾を入れたバージョンも作ってみました。

使用したのは以下の素敵アイテムです。リンクをクリックすると、それぞれのオンラインショップの商品ページが開きます。

  • GAI TAIWAN ZAKKA のりんさんがお取り扱いされている台湾の作家、Loidesign 樂意 さんの「Rouge 花柄」の中にあるカイドウの柄
  • おなじく Loidesign さんの「Mountain color 野草木のみ柄
  • おなじみ always smile… さんの「ほしぞら」スタンプ *イベント出店に伴い、2024/6/6(木) AM8:00 までオンラインショップお休み予定だそうです。お気をつけを!

あくまで記録なので、全部に装飾を施すのは趣旨ではないですが、思い入れの深い一冊にはこういう表現もありかなあと思います。

次回はワークショップの概要をご報告予定です。


使用した商品は以下です。M6サイズはいずれも在庫ございますので、よろしければ覗いてみてくださいませ!

それでは、次回もよろしくお願いいたします。

余談

以下は自分語りです。手帳・手書きの文脈からは読み飛ばしていただいて。

信田さよ子氏は日本にアダルトチルドレンの概念を知らしめた先駆者であり、依存症・DV・虐待など、およそ家族にまつわる困難の支援に長年携わってきた専門家です。初めて著書(上掲の本とは別)を読んだときの「ギャーーーーー!!私!私のことが書いてある!!!!」という衝撃は忘れられません。以降、著書を片っ端から読みましたとも。旱天の慈雨とはこのことか。

そのため私の読書記録の大半が信田氏(関連)の著書、という時期があったのですが、私はそれを従来どおり写真に撮って投稿することができませんでした。信田氏の名前を見ただけで、わかる人には「かなじいは家族のことで悩んでおるな」というのがバレちゃうじゃないの!そこに抜書きなど写り込もうものなら悶死!(いや、薄々バレてたと思いますけどもね)何より、投稿を見る親に対する公式な宣戦布告も同然(と信じていたので)、ずっとその勇気がなかったのでした。

先日の自分語りのブログ記事を公開したことで、やっと堂々と本の話ができる……と解放された気分になりました。そもそもワークショップ前のサンプルとしてこの書籍を選んだ時点で、私はこっちの方向へ進む、と宣言したのかもしれません。誰に?お天道様かな。

私の書くことや考えることの大部分は本を読むことを通して培われてきたので、それに対して正直になれたことはとてもうれしく、ホッとしています。

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