手帳で大きなテーマ(防災)を考える

手帳で大きなテーマ(防災)を考える
〈ライブラリーリフィル〉

9月1日は防災の日です。前回の記事で、「次回はスケジュール帳の月ごとの扉を作ったのでご覧ください」と宣言したものの、Twitter で防災に関する情報を整理してくれているアカウントを見かけて、私も自分の防災についてちょっと考えてみようかなと思いました。

本記事は、自分の日常に考える錨を下ろすための試みでございます。防災に直接役立つ情報は出てきませんので、あしからず。手帳の使い方の一案として、さらっとお読みいただければ幸いです。今回も長文ですよ……

何に+何で 書くか

書かないと考えられない私。集中して一気に考えるにはテーマが大きすぎる(考える対象がありすぎる)ので、毎日ちょっとずつ考えるのを習慣にする方がいいと思い、書く場所は母艦の手帳(バイブルサイズ)とします。たくさんある情報の中から、すぐ行動に移せそうな「必需品のチェックリスト」と「緊急時の連絡先」を書き出してみることにしました。

防災の情報なので、使用する筆記具は濡れても滲んだり消えたりしないよう、顔料インクに統一しました。そのため今回は万年筆の出番なし。使ったものは以下のシリーズです。

  • ボールサインiD(サクラクレパス)
  • ピグマ005(サクラクレパス)
  • EMOTT(三菱鉛筆)
  • マイルドライナー(ゼブラ)

付箋はフィルム製を主に使ってますが、これは防水というより、下に書いたものを透かしたいためです。

必需品のチェックリスト

今回作ったリストは「家の備蓄品」と「非常用の持ち出し品」です。ネットや書籍、行政の刊行物などでたくさん共有されているので、ありがたく拝借しました。使用したリフィルはその名もズバリ〈項目リスト〉です。

一応、食料品と生活用品で色分けを。〈項目リスト〉は星印が 7 つずつの 3 ブロックに分かれているので、帳尻を合わせるため、あらかじめ元リストの数を数えて、まとめられるものなどは書き方を調整しています。

家の備蓄品チェックリスト(右)

ひとまずリストを書き切りました。が、この中には漠然としすぎて、もっと具体的に考えないと準備できないものがあったので、フィルム付箋でマークアップ。

お気に入りの付箋を使うとやる気アップ?

冒頭部分をズームインでご覧ください。

ボールペンは『がまくんとかえるくん』展覧会グッズ

もっと考えないと準備できないこととは例えば、食料だと「自分の家族には何がどれだけ必要か」「冷蔵庫なしでも保管できるものは何か」、生活用品だと「救急箱の中身は何が必要か」「乾電池のサイズは」などなど。

非常用の持ち出し品も同様に書き出し。こちらは数が足りなかったので、星印のないスペースにも項目を入れました(写真を拡大すると「救急箱・くすり」「保温シート」などがそれとわかると思います)。

考える項目にフィルム付箋を重ねて蛍光ペンぽく

まとまった場所にあった方がいいかなと思い、リフィルは分けず、家の備蓄品の裏面に書きました。写真にパッケージを入れ忘れましたが、モザイク様のフィルム付箋は、ヤマト(アラビックヤマト®の会社)の Chigiru note(チギルノート)という商品です。細かくミシン目が入っていて、好きなブロックの形で切り離せるようになっているため全面接着で、紙面に貼ると安定します。何より見た目が可愛い😍

防災情報を調べていて気になった単語は、日付シート(M6用)のおまけ名刺カードにメモしました。

必需品のリストは一旦ここで完成です。

緊急時の連絡先

スマホや携帯の充電が切れたときなどに備えて、緊急時に必要になるだろう電話番号を控えておくページです。そんなに数はないけれども(それゆえに)、空いたスペースに関係ないメモを書き込んじゃって埋もれてしまうのは避けたいので、専用のリフィルじゃ!感を出すために〈ライブラリーリフィル〉を使いました。

表にはババーンとタイトルを。

スマホから情報を書き写しますよ

裏にはリストを書きます。〈ライブラリーリフィル〉の裏面は21行の横罫で、タテ線を引くガイドが入っているので、写真のように淡いグレーで補助罫を引いて、左側に名前、右側に電話番号を書くと見やすいと思います。

電話番号だけ濃く書くのが好みです

個人情報を書くわけにはいかず、さりとてダミーだとわかりにくい……と考え、災害伝言ダイヤル・救助要請の番号を。リストに入れるべき対象はグリーンの付箋にまとめてみました。家族の携帯電話と、それぞれの職場、学校や通っている教室、病院・介護施設など、災害が発生したときに居る可能性の高い場所を考えることになりましょうか。あとは緊急時に連絡を取りたい親戚や友人などを書いておくと安心かも?

おさらい

使ったリフィルと付箋類です。ピンクのやさしい色合いのフィルム付箋は色味に惹かれた100均ショップのもので、貼った感じも良いのですが、めくりにくいという弱点が……。指で軽く拾って剥がしたら実は3枚もくっついていたりしましたので、ご報告。

書いてみた所感

防災に関する情報のまとめがSNSなどで流れてくることは過去に何度も経験しているのですが、恥ずかしながらその中身にきちんと目を通したのは今回が初めてです。

まず、必需品リストだけでなく、地震のときに大事なこと、大雨や浸水のときに大事なこと、自治体や官公庁の窓口、避難所の心得、SNSとの付き合い方など、膨大な情報の中から「どれを入り口にするか」選ぶためにざっと目を通し。次に、書き写すことで必需品のリストにきっちり目を通しました。

私の場合、読むのと書くのじゃ大違いなのですマジで。書いて初めて「救急箱って中に何いれときゃいいの」「主食は何にしよう。ていうか調理方法もちゃんと調べとかないと困るんじゃ」とか具体的な疑問が次々湧いてきましたもの。読んだだけじゃ「はいはい救急箱ね」「あー主食、スパゲッティとか個装のお餅とかでOKでしょ」で終わってた絶対。

必需品リストはまとめ情報の中に複数出てきたのですが、配信元が同じでも、切り口が違ったり更新されていたりすると、微妙に中身が違ったりするのだということにも、遅ればせながら気がつきました。今回ベースができましたので、今後は異なる配信元の情報と見比べて、自分なりにアップデートしていこうと思います。

しかし、単にリストを作るというだけなのに、存外にエネルギーを使いました。情報を集めたり、自分にとっての重要性を判断することはもちろん、災害を具体的に想像して対処方法を考えること自体がずいぶん重たいのだなあ、と実感。

これだけ重たいのですから、自分の側に準備ができていないと(あるいは心底必要に迫られていないと)意気込みだけで取り組めるものでもないなあ、というのが正直な感想です。怒られそう。でも、他に切実な問題や悩みを抱えている場合、それでなくても疲れているときも、とてもエネルギーなぞ割けたもんじゃなかろう、と思います。防災の日だから考えねばならないのではなく、考えるきっかけになったら普段とはちょっと違った一日になるね、くらいでいかがでしょうか。この記事が妙なプレッシャーになりませんように……ないと思うけど。

使用したリフィルは以下です。

すごい長文。ここまでお読みくださった方、お疲れさまでした!

それでは、次回もよろしくお願いいたします。