企画者の趣味が独走している連載記事も3本目となりました。
- 第1弾:システム手帳に写真カタログをつくる(写真の準備)
- 第2弾:写真カタログを充実させる(レイアウト設計)
《どんな服があるか把握しきれず、そのくせ毎回「着るものがない」と悩むのをなんとかしたい》問題の前半は、カタログをつくることで解決しました(少なくとも夏物は)。カタログにする手間をかけるほど大事にしたい服、というのも絞り込めたように思います。
さて問題の後半。手強いのですが、ここでちょっとシミュレーション。この相談を、職場の後輩(新人)に、”仕事として”されたとしたら?と妄想してみます(暗いとか言わない)。私は一度は「ほな、どんな服やったらええねん」と質問するでしょう。
質問したら、役割チェンジ。次は自分が後輩になって、「こんな服がいいです」と答えるための材料を(必死で)探します。どこかにヒントはないか。考えてみると、着替えるとき、一度は手に取りながら「これじゃない」とやめるのは何か理由があるはず。そうして自分を観察すると、いくつかのパターンがあることがわかってきました。
- 「今日は荷物が多い(着崩れや布の傷みが気になる)」から
- 「今日は雨(の予報)だ」から
- 「透ける」あるいは「襟元/脇の開きが気になる」から
- 「今日は野外で動き回る」から
なるほど……?そこでカタログに、これらのシチュエーションに合う服かどうか、項目を設けて書き出したわけです。
省スペースのため項目名は短く。インナーに使えるかどうかをわかりやすくするために、ジャケットとシャツの重ね着OKかどうかも追加しました。
さらに、各ページに書いた結果を、新たにリフィルを一枚使い、表形式にまとめてみました。それがこちら。
一覧を作るときのコツ
例えば「襟の形」という項目を設けたとして、それぞれの服に書くときは「クルー」「ボート」「スクエア」(※スペース節約のために”ネック”は省略)などと書いてOKですが、一覧にするときは形の種類ごとに項目を立てる方がよいです。
その結果、以下のことがわかったのです。
- 足りないのは「かっちり着られるデザインで、シワや摩擦や汗(と洗濯)に強い服」である
- 足りないのは実は服ではなく「下に着るインナー」である
なんと……!問題は、デザインの好みや、似合う似合わないではなかったのでした。
生地とアイテムだった!
自分の好きな色やデザインの傾向なら、服を見るだけでも一目瞭然ですが、こうして”書く”ことによって、「そこにないものが分かる」というのは目が覚めるような体験です。こうして「自分に必要なもの」がはっきりすると、買い物のときにも全く視点が違ってきます。
上記はあくまで私個人の場合で、似合うデザイン(襟や袖の形、色、柄)がポイントの場合もあれば、着替えやすさ・買い替えやすさが大切な場合など、人それぞれ、生活それぞれで変わってくるでしょう。またこの方法は、服が好きでたくさん持つことが張り合い、という方には不要と思います(私もノートや万年筆では同じことはしません)。こういう作業のメリットや楽しさを、少しお伝えできれば幸いです。
ワードローブ整理はここで一区切り、ですが記事はあと一本、余談が続きます。
それでは、次回もよろしくお願いいたします。