みなさまご機嫌うるわしゅう。2025年も1週間め(もうそんなに?)。1年の目標や計画を立てたり立てなかったりしましたか。私は年末年始はどうも落ち着かず、思ってたようには物理的・精神的な整理が進まなくて、いろんなことが宙ぶらりんです。わはは。
さて、2025年は楽しみな展覧会がたくさんありまして、プレイガイドの情報が入ってくるたびに「これを保存できる場所を早く作りたい……」と思いつつ雑念に邪魔されてましたが、ようやく重い腰を上げました。毎年、
大阪市立美術館が約2年半の改装工事を経てリニューアルオープンするし、大物の展覧会が関西でいくつか開催されるし、2025年分は凝ってみようかなと思った次第(毎年、色を変えるだけで同じ工程だったので、ちょっと飽きたというのもある)。
凝るとは言ってもほんのちょっとの差で、言うなれば「無地だったトイレットペーパーを柄入りに変えた」ような感じなので(本人は満足度高いけど第三者にはスルーされそうな些細なやつ)まず従来のやり方を書かせていただいていいですか。
例年の進め方
何年も作り続けて、自分の中では作業の流れ(超簡単)が以下のように定まってきました。
- 色(その年のベースカラー)を決める
- ベースカラーに合わせて文字のペンを選ぶ
- 〈分度器〉の細いブロックをベースカラーで塗る
- その年の年号と、各月のラベル(1〜12の数字)を円心に書く
これだけ。あとはすでにわかってる展覧会のスケジュールと確定申告(ゾゾゾ💀)をひとまず書き込んでスタンバイOK!それではさっそくやっていこう。
1. ベースカラーを決める
一番時間がかかる(考えてしまう)のはここです。いまの気分でスパッと決められればいいのだけど、「うーん……どんな年にしたいか……なりそうか……わからん……」とかなってしまうともう出口がわからない。そもそも1年間、ひとつの色で飽きない自信がないし。
ほな何でもええやん、という話なのですが、「なんかこの色気に入らんな……」となって、書くときに気分がくさくさするのが怖いんですよね。我ながらめんどくさ!!
こういうときに気持ちをどう持っていくか、私自身まだ試行錯誤の中なのですけど、「決め手がないときは、違うと感じる色さえ選ばなければ大丈夫」とは言えそうなので(経験上)、こういうときは My ペンバッグを眺めて、何となくピンときたやつ(落ち着くな、とか、これ使いたいな、とか)をピックアップして決着をつけます。いつまでも考えたところで判断材料が増えるわけじゃなし(これも経験上)。
あ、ただ、前年分と見開きになる場合は、色のバランスで決める手もありますな。
ベースカラーを決めてもそれを表現できないと虚しいので、持っている筆記具の中から「今年のはこれ!」と選ぶのは確実でもあるかなと思います。
イベントカレンダーを作り始めてからずっと、ゼブラのマイルドライナーの中から選んでました。マーカータイプで塗りやすく、水性顔料なので後からの書き込みに気を使わず、色数が多いので選ぶのも楽しみ。その名のとおりマイルドな色が多いから、文字を重ねて書いても見えなくなる心配がないし。
2. 文字のペンを選ぶ
ベースの色を決めたら、それに合う文字用のペンを決めます。ここまできたら楽しさが勝つ。ここでの文字のペンにはいろいろ自分の中での制約があって、
- 文字は細かく書きたい
- 展覧会の期間を書くときに線をきっちりコントロールしたい
- ベースカラーと文字で質感を変えたい
- にじみなどを警戒して水性顔料を選びたい
ので、ほとんど自動的にゲルインクボールペンに絞られます。個人的には昨年末から 3. の優先度が上昇中。ファッションのコーディネートでも、「モノトーンにしたいときは質感を変えるとオシャレ」的な話を聞きますが、ノートや手帳の紙面でもそういうのある気がします。
一番わかりやすい質感の違いは、ソリッドに対してキラキラ。メタリックカラーで使いやすい銘柄の中から、2025年は三菱鉛筆のユニボールワン・クリエイティブカラー「金」を選びました。
ここでサブカラーのペンをもう1本選ぶこともあります。ベースカラーと文字のメインカラーとのバランスを見て、全体が淡ければ濃く、濃ければ淡く。いずれにせよ、イベントカレンダーの組み合わせは同系色でまとめることが多いです。
ここまで来ればあとは書くだけ。
2025年はどう変えたか
過去の年のものと、あまりにテイストやレイアウトを変えすぎると、遡って記録を探すときに視覚が混乱するので、基本的なレイアウトは変えないことにしました。2023年と2024年のセットアップ時の写真はこちら。
〈分度器〉の、外周から2つ目の細いブロックをベタ塗りして、リフィルのリング穴と反対側の上隅に年号を書くルールです。イベントスケジュールを書くうちに文字でいっぱいになるので、使い始めはこれくらいスカスカでちょうどよし。
どこに変える余地が?と思われたでしょうか。😎2025年は、マイルドライナーではなく、スタンプインクを使うことにしたのです。2024年秋にスタンプを使ったワークショップを実施してから、スポンジダウバーでスタンピングして色をつけるのにハマってまして。
綺麗に仕上げるためにちょっと手がかかりますが、いってみよう。
用意するもの
基本セットだけでもマイルドライナー的なベタ塗りには替えられますが、これだけ手をかけるなら、オプションの道具も併せて使うと凝った感じがアップします。
基本セット
- ベースカラーにするスタンプインク
- スタンピングするスポンジ
- 本番用のまっさらの〈分度器〉1枚
- 書き損じの〈分度器〉1枚
- カッターナイフとカッターマット(バイブルサイズより大きいもの)
- ヤレ紙(机を汚さないように下敷きに使う)
オプション
- アクセントカラーにするスタンプインク(ベースカラーより濃く)
- お気に入りのスタンプ(柄が細かいものが良い)
まずは紙を用意します。
書き損じには事欠かないのがさすがメーカー(自慢にならん)。
手順はシンプル。書き損じのリフィルの、細いブロックのところを丁寧にカッターで切り取って……
本番用のリフィルの上に、切り取った書き損じリフィルをピッタリ重ね(マステなどで止めると確実)
カッターで切り取ったところを、インクをつけたスポンジでひたすら叩いていくのです。気分はケンシロウ。アタタタタタタタ!!ワチャチャチャチャ!!
ベースのスタンプインクは、淡めの色を選ぶと失敗が少ないです。柄を押すには淡すぎて見えないくらいの色でも、ベースにするとちょうど良かったりして。
ひと通り叩き終わったら、上に重ねた書き損じリフィルを、片側からぺろっとめくって仕上げを確認します(マステは全部剥がさず、どこか一辺を残しておくと吉)
確認しながら、気に入る仕上がりになるまで、リフィルを重ね直してケンシロウ三昧。上でマステを残しておくと吉と書いたのは、確認するときに紙が完全に外れてしまうと、重ね直したときにスタンプの跡がズレて、仕上がりがイマイチになることがあるから(毎回、丁寧に重ね直すのをめんどくさがるズボラが故)。
気が済んだところでオプションの登場。ご存じ、stamp shop always smile… のスタンプ!今回は「やまのいもの花がら」と「はなくさきび」の2点をチョイス。
やや色の濃い、アクセントカラーのスタンプインクで、散らすように押していくだけです。キャー楽しい!柄の大きいものは濃いめにまばらに、柄の細かいものは淡めに隙間を埋めていくように押すと可愛さアップ。
でけた!
ウヒョーーー可愛い(他人様のフンドシ)。これまでのイベントカレンダーも、このベタ塗りの帯にはほとんど文字を書かなかったので、使い終えても柄が隠れることはなさそう。めっちゃいいのでは……
年号と月のラベルを書き入れてセットアップ完了です。さっそく展覧会の予定も書き込みました。楽しみやなあ〜♪
ここに書いた展覧会に一つでも多く足を運べるように、着実に予定を進め、気持ちよく楽しむ工夫をしていく所存です。
使用したリフィル
今回使用したリフィル〈分度器〉は、アソートパック〈吹き寄せパック/風物のデザイン〉の中に入ってます。罫線が斬新すぎて、使い切るハードルが高い……という方は、このパックなら4枚なので、プレッシャーが軽減されるかも?
お使いの手帳にフィットした方には、〈分度器〉単体商品もあります(20枚入りですのでご注意ください)。
これでひとつ手帳のセットアップが完了しました。引き続き、積み残しを片付けていくぞー。
それではまた次号で!
本記事に掲載した手書きサンプルのスタンプ部分は、always smile 合同会社の許可をいただいて使用・製作しております。(商品によっては、販売終了品や限定品、現時点で品切れの場合がございますのでご了承ください)