行って印象深かった展覧会は、何らか手帳やノートに書き残したくなります。何を書くかは展覧会次第。どう書くか、は、展覧会のコンセプトやビジュアルと揃えるといい感じです。
2015年末〜2016年始に兵庫県美(兵庫県立美術館)で開催された『ジョルジョ・モランディ——終わりなき変奏——』展は、個人的にとても思い入れの深い展覧会となりました。会期中、3回も通ったのはこれが初めて。本当はもう1回、ルドヴィコ・エイナウディを聴きながら観たかったのですけど、実現できず。
思い入れが深いほど、惜しみなくエネルギーを費やすことができるようです。展覧会の会場で配布されていた解説のリーフレットがA4判4ページ分(A3判用紙に両面印刷で2つ折りしたもの)だったので、その文章をシステム手帳に全部書き写そうと思い立ってしまいました。字書き中毒の発作。
大量に字を書くならバイブルサイズの〈方眼罫3mm〉でしょう。(何か回路がバグった模様)
展覧会のチケットは、バイブルサイズだと大体すっぽり収まっていい感じ(稀に例外もありますが)。
以前のインスタライブで、このうち3ページ分ほど?を実況しました。ただただ字を書く動画にお付き合いくださった皆様、ありがとうございます。
上の写真が、書き写したリフィル全部です。A3判の両面に書かれた情報をバイブルサイズ5枚に収めた達成感をお伝えできるでしょうか。(この字ばかりの絵面の何と単調なことよ)
使用した筆記具は、見出しが万年筆(TWSBI DIAMOND MINI のニブ EF)、本文がゲルインクボールペン(サクラクレパス ボールサインiD モカブラック 0.4)でした。ボールペンはペン先が固く、線の太さが安定しているので、活字のように文字を詰め込みたいときはやはり使いやすいです。
インクの色は、モランディが好んで使った色と合わせました。お揃い感が出たでしょうか。
両面とも撮ったものの、リフィルの穴位置くらいしか違いがわかりませんね。方眼罫は、ページが複数に渡っても、余白やインデントの位置をピシッときれいに揃えられるので気持ちがよろしいです。
いくつかの選り抜いたモチーフで繰り返し静物画を描いたモランディと、ただただ字ばかりで埋め尽くした手帳の紙面は、私の中では通じ合うような感じがしています。構図にこだわった画家と、方眼罫の画一さも然り。
静かに字を書くことで少し、画家に敬意と情熱を捧げたような気持ちになりました。
使用したリフィルは以下です。
余談:タグ #美術システム手帳 について
これまでのチケットを数えてみると、平均して月に1回程度は美術館の展覧会へ足を運んでいるようです。絵が好きゆえの帰結でしょうか。自分では「美術館巡りや展覧会が好き」という実感はないので、気持ちと結果が釣り合っていないような、ちょっと不思議な気もしますが。
このタグでは、それなりに回数を重ねた展覧会探訪の記録を、あれこれ掲載していく予定です。ゆるい構えでお付き合いいただければ幸いです。
それでは、次回もよろしくお願いいたします。