革とインクの色合わせ 〜 ビビッドカラー

革とインクの色合わせ 〜 ビビッドカラー
〈吹き寄せパック/風物のデザイン〉商品ページ

何回かダイアリー関連のネタが続きましたので、本記事ではちょっと気分を変えて、カンダミサコのシステム手帳バインダーの革と、リフィルに使うインクの色合わせを楽しみたいと思います。

システム手帳バインダーも、ダグラス革やリザード革などバリエーションが順調に増えていますが、色合わせにはやはり発色の鮮やかな、シュランケンカーフのものが楽しいです。数が多いので、まずは中でもカラフルな4冊を取り上げてご紹介します。

使うインクは、

  1. 本文を書くメインのインク(メーカー名 – インク名)
  2. 補足やメモを書き入れる差し色のインク(同上)
  3. ポイントに使うとインクの色が引き立ちそうな色鉛筆(色番号と色名)

を考えてみました。色鉛筆は今回、色数が多く、1本から買えて、油分の少ない三菱鉛筆のユニカラーのものを選んでいます。リフィルは〈吹き寄せパック/風物のデザイン〉の木目を使いました。
お使いの環境によって色の表示は少しずつ異なりますので、参考としてご覧ください。以下、写真はクリックで拡大してご覧いただけます。

(表)ミント ×(裏)トープ

  1. メインのインク:J.HERBIN(エルバン)- Vert Réséda(モクセイソウグリーン)
  2. 差し色のインク:J.HERBIN(エルバン)- Lie de Thé(ティーブラウン)
  3. ポイント色鉛筆:#538(セラドン)#558(ココア)

メインは外革のミントとこれ以上ないくらいにぴったりなモクセイソウグリーンを使い、差し色はトープを彷彿とさせるティーブラウンを。色鉛筆はそれぞれのインクの同系色で、少し明るく淡いものにしました。

(表)アイリス ×(裏)ピンク

アイリスは、黄味が少なく高貴さを感じさせる紫です。メインのインクは迷った末、2種類をご提案したいと思います。

  1. メインのインク:Pen and message. オリジナルインク – 山野草/J.HERBIN(エルバン)- Violette Pensée(ヴィオレパンセ)
  2. 差し色のインク:Rohrer & Klingner(ローラーアンドクライナー)- マゼンタ
  3. ポイント色鉛筆:#521(ライラック)#549(イエローグリーン)

細い字幅でたくさん書く方には、読み返しやすさを優先して山野草をおすすめしたいです。太めの字幅で大胆に書き込む使い方には、アイリスの色味により近い、ヴィオレパンセはいかがでしょうか。

差し色のマゼンタは、ローラーアンドクライナーのドキュメントインクです。乾くとスモーキーな落ち着いたピンクになります。紫とピンクはよく馴染む色なので、ワンポイントに黄緑を使うとハッと目を引きます。

(表)レッド ×(裏)イエロー

  1. メインのインク:Pen and message. オリジナルインク – 冬枯れ
  2. 差し色のインク:J.HERBIN(エルバン)- Ambre de Birmanie(ビルマの琥珀)
  3. ポイント色鉛筆:#567(ブルーグレー)#553(ゴールドオーカー)

メインのインクに赤を使うと目がチカチカしそうなのと、外革が強い色なので、中身は抑えた色味にしました。冬枯れは濃淡のニュアンスも楽しいソフトな印象の黒インクで、革のイメージに合うと思います。ビルマの琥珀は、辛子色とも呼べそうな黄色のインクで、輪郭もくっきりしていてストレスなく文字が読めます。メインと差し色を入れ替えるのも面白いかも。色鉛筆は同系色を。黒と黄色は対比が激しい組み合わせなので、あまり色数を増やさない方が見やすいでしょう。

(表)ライムグリーン ×(裏)ヌメ

これもメインのインクを決めかね、2種類ご紹介します。

  1. メインのインク:Pen and message. オリジナルインク – Ciger(シガー)/Writing Lab. オリジナルインク – Quadrifoglio(クアドリフォリオ)
  2. 差し色のインク:J.HERBIN(エルバン)- Orange Indien(インディアンオレンジ)
  3. ポイント色鉛筆:#551(マスタード)#556(ブラウンオーカー)


シガーは書いた直後の深い緑から、時間が経つと枯れたような茶色に変化する面白いインクです。シガーの紙面はやわらかく、クアドリフォリオは真面目な雰囲気になりそうですね。差し色にはオレンジを。落ち着いた色合いを選ぶと内革のヌメにもよく合います。


もちろん使い慣れたインクやお気に入りの色があればそれを使うのが一番ですが、いつもとは違ったインクを試したくなったり、これから選ぼうとされている方の、何かヒントになれば幸いです。

それでは、次回もよろしくお願いいたします。