〈霜〉朱 の通常版(神戸ペンショー2020で発売したものは限定版で、1枚入っている無地のリフィルを、神戸名所のひとつであるポートタワーのデザインに置き換えていました)を(やっとのことで)Webサイトに掲載したのに合わせ、インスタの投稿用に、ちょっと楽しいリフィルサンプルを作りたくなりました。
ふと思いついたのが、〈霜〉朱 のデザインに使っているモチーフをキーワードにして、俳句を集めるというアイデアです。モチーフは以下の6個。
- ほおずき
- 紅葉
- キャンドル
- 金魚
- 夕日
- 風船
俳句とくれば、吟詠罫〈窓〉をおいて他にあるまい!(しかも偶数だからちょうど収まる)ということで、うきうきと書いてみました。〈霜〉に合わせて、朱色を基調とした色使いで。
なんだかいい感じではないでしょうか〜(手前味噌)
出来が気に入ったので、個別写真もどうぞご覧くださいませ。
ほおずきは正岡子規、
紅葉は内藤鳴雪。
キャンドル(蝋燭)は森川許六、
金魚は紅葉と同じく内藤鳴雪。
「かな」で切れる句が続いてしまった。こういうの地味に気になりませんか。
塗っているうちについ紅葉を散らしてから、俳句も合わせるべきだった🙉と気づいたときは後の祭り。(先に文字を書くからこうなる)(そもそも計画性がなさすぎるのである)
夕日は与謝蕪村、
風船は鈴木花蓑。
与謝蕪村のこの句が昔から大好きです。日没や夕焼けを表す言葉なしに、満月の日の黄昏を描いた表現に脱帽。俳人が画家でもあったのも影響していたりして?
風船は時代が新しい言葉なので(春の季語だそうです)、著作権に問題のない作家を探すのに、ちょっと粘りが必要でした。
三者三様、おそろいでありながら表情の違うページになったかなあと悦に入っております。
余談
茜色の濃淡は、それだけで夕暮れの趣ですね。あれこれ凝らないのも潔し。
一色しか使わない、ごくごく単純な作業ですが、紙にかすかな凹凸があったり色鉛筆の芯の調子があったりで、塗ってると時間を忘れて没頭。なんだか気持ちよかったです。
それでは、次回もよろしくお願いいたします。