ポストカードブックというのをご存知ですか。その名のとおり、ポストカードがまとまって製本されていて、ページを切り離すと郵便で送れる仕組みの本です。好きなイラストレーターやデザイナーのものだと、ミニ画集みたいで手に取るのが楽しいのです。
その中に、てぬぐいブランドを展開している「かまわぬ」とピエブックス(現パイ・インターナショナル)が協力して出版した『かまわぬだより:江戸時代から伝わる、てぬぐい柄ポストカードブック』というのがありまして(現在はもう中古でしか入手できないようです)。
私はこれをポストカードとして使えるように全ページバラしており、あとに残った各てぬぐい柄のキャプション(由来や逸話)を長らく捨てられずに持っています。だってこの解説がポストカードブックの真骨頂!(図鑑やカタログに弱いタイプ)
たまに読むと楽しいものの、サイズが半端で保管しにくいのが難点。付箋やシールと一緒に、引き出しの隙間に入れておくことが多かったのですが、ふと思い出して読みたいとき、どこにあるかわからなくなる問題がございました。
それを解消するべく、手帳に書き写すことに(発想が字書き中毒)。キャプションは、本の背をバラした結果、短冊のような形になっていて、表にてぬぐい柄、裏に解説が書かれています。サイズは、解説の分量がM5に収まると見て、レイアウトを揃えやすいドット方眼の〈霧〉を採用しました。
ただ書き写しただけで何ということはないのですが、一点だけ、〈霧〉の天地を逆にして、ドットの細かいエリアの真ん中に、柄の名前をタイトル風に書いたのがポイントです。細かいドットが淡い網かけのようでいい感じ。ドット方眼はページの中央揃えもやりやすく、ノンブルもきれいに位置が揃いました。
1ページ目には真ん中に、本から切り抜いたかまわぬ柄を貼っています。目次ページも〈霧〉で作成。
全柄の写真を撮ったので、ここにギャラリーを掲載します。全20ページ。やりきって大満足。みなさまはお好きな柄はありますか。
てぬぐい柄は、当初、柄の面を薄く剥いでリフィルの裏に貼り付けようかと思っていましたが、20枚もあるので断念。長辺は断ち、短辺は紙を貼り足して、M5サイズに揃えてリフィルにすることにしました。
このあと、黒い部分にパンチで穴を開けてリフィルのできあがり。どんな感じに仕上がったか、超高速の動画でざっとご覧ください。ページ数のわりに紙の束が厚くて、紙バインダーまで急ごしらえ。リングを開いた拍子にリフィルが飛び出すほどで、他に何も入りません。
当初の予定よりがっしりした本になってしまいましたが、これで取り出しやすく、見やすくなったので、上出来とします。
リフィルの書写は、休み休み、半年くらいかけて完成しました。細かく揃った(活字のような)字を書きたかったので、使ったのは主にボールペンです。1枚の分量はそれほど多くありませんし、気長に続ければそれほど無理なく仕上げることができました。(誰もそそられることのないであろう情報)
使用したリフィルは以下です。
裏面は白紙のまま置いてあるので、その柄にまつわるエピソードを余所で見つけたりしたときに、ここに書き足していこうと思っています。楽しみ!
それでは、次回もよろしくお願いいたします。