にわかにハマった趣味が高じて、新たな商品——ポストカードとして使えるリフィルと、手帳を使いやすくするセット——を作ってしまいました。2024年9月のイベントで発売したとき、商品の概要は記事で紹介しましたが、ここではその趣味に至るまでの歩みと、趣味の成果の写真などを少々。(ここに書いたことから、システム手帳を使う上での実用的な内容に絞って詳しく書いたのが、セット内のZINEです)
商品はこちら
〈手帳みっしりセット〉郵趣編と、買い足し用のリフィルポストカード、セットの中のZINEの単体販売の3種類です。
事の次第
私が風景印というものの存在を知ったのは、2023年の夏、智文堂のお客様が北米から日本へ旅行に訪れた際にお会いしたときでした。京都駅前の中央郵便局の窓口で、手慣れた様子でポストカードを購入し、澱みなく無駄なく依頼して風景印をもらっている様子を傍から見て、「すごい……カッコ良すぎる……」と圧倒されていました。逆の立場でできる気がしない。
そのときは「いろんなサービスと楽しみ方があるんだなあ」と思うにとどまった私。窓口のやり取りが英語だったが故に、京都での出来事にも関わらず、自分にできる感じがしなかったのかも。
それから1年ほどして、これまた智文堂のリフィルが縁で知り合ったお客様から風景印のお話を伺ったのです。初めて聞く話だったら「楽しまれてますね〜」で終わったかもしれませんが、「なに、風景印とな」と何やら呼び覚まされるものがあった……のかどうか、そこから自分の出すお便りに風景印を頼むことが増え、窓口で「(印影を)確認されますか?」と訊かれてお言葉に甘えるうちに、自分の手元にも欲しくなり……
その風景印の収集用に、リフィルを作ることを思いついたのでした。
集めたら風景印を押した紙がたまる → 何かの形で保管したい → クリアポケットのファイルはあまり好きじゃない → どうする?
💡ピコーン!
システム手帳があるじゃないか!
思いついたら早かった。
最初は完全に自分のためだけに作っていましたが、集まった風景印が嬉しくて周囲の人に見せびらかしていたら(迷惑)意外に面白がってもらえたので、勢いでZINEまで作って、あれよあれよと商品に。
定形郵便物に収まるのがバイブルサイズのみなため(M6は小さすぎ、A5は大きすぎる)1サイズでの展開です。また、ハガキ(第二種郵便物)の料金では差し出せませんので、ご注意くださいませ。
お絵描きがたのしい
万年筆やスタンプインクを快適に使える紙を選んだので、描くことがまず楽しいです。大好きな always smile … のスタンプや、GAI TAIWAN ZAKKA のコラージュテープが、これまで以上に輝く舞台を見つけた感じ!色鉛筆やクリーンカラードットもがぜん出番が増えて、活き活きしている気がします。
手帳がみっしり
商品のセットをお求めいただくと、開封して中身をそのままシステム手帳に綴じるだけで、すぐさま「すでに使ってる手帳」の趣になるのが商品名の由来です。
11mmのリング径(写真はカンダミサコのシステム手帳です)なら「何を入れよう……」と迷うことなく手帳が完成。出番を待っているバイブルサイズにおひとついかがですか。
さらにポストカードを買い足して風景印を増やしていくと……
リング径20mmでも見る間にぎっしり。
そして保管したい捺印済みのカードが一冊に入りきらなくなって、
リング径25mmのシステム手帳も余裕でみっしりになるのでした。(やりすぎや)
リフィルポストカードは、仕分け時に機械で折れたり引っかかったりすることがないように厚めの紙を使っているので(リング用に穴を開けてますが、10箇所以上の郵便局で定形郵便物として受け付けてもらえることを確認してます👌)金具を占有するペースが早いです。少量でも満足感高め!(物は言いよう)
お助けアイテム
お便りを出すにあたってはいくつか必要なものがあるので、できる限り手帳にそろえてしまいたく、〈手帳みっしりセット〉には便利な(かなじい比)アイテムをいくつか入れています。
ポケット型リフィル
これがなければ郵便じゃない!切手(シート)を常にシステム手帳に入れておきたくて作りました。両面ポケットなので、
- 片方に第一種(定形郵便物)用/片方に第二種(ハガキ)用
- 片方にコラージュテープやシール/片方に切手シート
など、軽く分類できます。ポケットが深いので、切手1枚だけを入れると取りにくいです。セット販売のみ。
テイクアウトフォルダー
PLOTTER の Project Manager や、memorist のシークレットリフィルに酷似した構造。すでにお持ちの方はもちろんそちらをお使いいただけるのですが、このためにわざわざ買ってくれとは申し上げづらいので……
システム手帳同士で中身のリフィルを移動させる用に作ったものです。セット販売のみ。
上述のとおり、ポストカードがたまってきてリング径の大きい手帳で保管していると、持ち歩くには重くなります。出張や旅行に持って行くにはできるだけ手帳を軽くしたい、だが遠出は風景印集めの願ってもないチャンス!!
というわけで、保管用の大型手帳から、出先で必要な最小限のリフィルセットをパッと携行用の手帳に移し、帰宅したらまた保管用に戻す、という作業をスムーズにするために、くるっと挟んで持ち出せる、フォルダー式のリフィルが欲しかったのでした。疲れて帰ってきたときに、こまごまリフィルを選んで移動させるなどヌケモレのもと。これで挟んだ部分だけ動かせば心配無用。(帰宅前の余裕のあるときに挟んでおきましょう)
もちろんリフィルも
書きたい内容に応じて、自由にページのレイアウトやフォーマットを選べるのがシステム手帳のいいところ。
住所録
出先で何人かにお便りを出したいとき、スマホで住所録を一件ずつ検索するのは、とくに時間がないとたいへん煩わしく感じます。よく出す相手の住所だけピックアップした抄録ページを作っておくと便利。
お便りにまつわる紙モノ収集
切手シートは凝ったデザインのものが多いので、切手を全部使ってしまった後も、切手のまわりにあしらわれているイラストが惜しくて捨てられない人もいるはず(私です)。そんなときはリフィルにイラストを貼ってしまえばいいのです!(大発明みたいに言う)切手シートはほとんどがシール式なので、貼りやすい大きさにカットすればそのまま貼れるのもお手軽。
さらに、デザインが可愛い!と思って買った通常サイズのポストカード、出してしまったら手元に残らないのが惜しい人もいるでしょう(私です)。そんなときはパッケージの商品シール(商品名とバーコードと値段が印刷された味気ないやつ)を剥がしてリフィルに貼ってしまいましょう。どこへ旅立ったか、どういうデザインが気に入っていたか、簡単に書いておけばあら不思議、デザインそのものは忘れてしまっても、なんだか思い残すことがなくなります。(私だけかしら)
さらにさらに、レターセットなどに入っているパッケージのちょっとした紙モノが可愛くて捨てられない人も(以下同文)。
このほか、出先で訪ねたい郵便局のリストなどを控えたリフィルも準備しておくと、遠出のときなどは役に立ちますね(全ての郵便局に風景印が配備されているわけではないので)。
そういうあれこれも、全部綴じられるのです!なぜならシステム手帳だから\(´▽`)/
中身が雑然としてきたら
システム手帳に綴じる中身の種類が増えると、あちこちに白紙のリフィルが混ざったり、目的のリフィルがすぐに見つけられなかったり、次第にごちゃごちゃしてきます。よく使う手帳を快適に保つには、定期的なメンテナンスができると望ましい。(難しいけど)
私はメンテナンスの際に、インデックスというかディバイダーというか、手帳の中身をまとまりごとに区切るページがあるとやりやすいので気に入ってます。ぜひその話もしたいのですが、いい加減長くなりすぎたので、いったんこれにて。
使用したリフィル商品
ポストカードの商品シールや、レターセットの紙モノの台紙に使ったのは〈粧ひDX – 夜明け〉のくろかみです。
住所録には〈吹き出し〉を使用しました。〈吹き寄せパック/風物のデザイン〉の中にも4枚入ってます。
切手シートのスクラップに使用したのは〈横罫9mm(補助罫3mm)〉。貼るだけならどんなリフィル(紙)を使ってもいいんですが、私はシートの中にあった切手のモチーフや、テーマにまつわる調べたことをあれこれ書きたいので、余白を調整しやすく文章を書きやすい横罫を使っています。
この記事を公開した翌日の 2024/11/25(月)には、22:00ごろからこの話をそのままインスタライブで繰り返そうという企み……しかも9月と11月のイベントにお越しくださったお客様は高確率でこの話を聞かされているという……
アーカイブ残すと思いますので(また長時間しゃべるのであろう)、よろしければ作業のおともにお付き合いいただければ幸いです。
それではまた次号で!
本記事に掲載した手書きサンプルのスタンプ部分は、always smile 合同会社の許可をいただいて使用・製作しております。